インド(INDIA)

 ヒンドゥー教の聖なる河、ガンジス河(ガンガー)。中でも、聖地とされるのがバラナシ(ベナレス)という街である。この場所が聖地なのは、唯一ガンガーが南から北に流れているからだという説があるが、本当かどうかは分からない。ここでは河に沿って、約60ものガート(階段状の堤)が並んでおり、そこで沐浴を行うことが出来るようになっている。もっとも沐浴だけではなく、遺体を焼いて灰を流すし、洗濯もするし、石鹸で体を洗って風呂代わりにもするし、人によっては用を足したりもするという、聖と俗が混在する何でもアリの河である。

 そんな河なのだが、バラナシ滞在時のみならず、インド旅のハイライトは当然ながらガンガーでの沐浴である。まだ真っ暗なうちにリクシャーに迎えに来てもらい、ガンガーへ向かう。そして朝日を拝みながら、色々なガートを回ってみると、老若男女問わず大勢のインド人が沐浴していた。やはり他では見られない独特の文化である。とはいえ、ヒンドゥー教徒は当然ながら大真面目、そしてそんなところでヒンドゥー教徒でも何でもないワタクシがただのシャレで沐浴するのは少々気が引けたが、何人かのインド人に「お前は沐浴しないのか?日本人は皆やってるゾ。」とか言われるし、まあ二度とここには来ないかも知れないし・・・ということで、沐浴にチャレンジしてみた。

 ガートの階段を降りて河に近付く。と、ここで、一定の場所から下に行くには靴を脱がないといけないらしく注意され、慌てて靴を脱ぐ。階段を降り、服を脱いで海パン姿になり、リクシャーの運ちゃんにカメラを渡し、おずおずと河に足を入れる。水は濁っていてあんまり底まで見えないのだが、そこは深く考えないようにした。水は結構冷たい。河の中の階段がヌメっていて、足が滑り転びそうになりながらも何とかバランスを取って、見事?入水に成功した。

 最初冷たかった水も暫くすると気持ちよくなってきて、調子に乗って頭まで潜ってみる。更に仰向けになって浮いてみる。記念に写真を何枚か撮ってもらい、沐浴を終えた。時間にして、1〜2分程度だったと思うが、貴重な体験。何か頭がスッキリして、カタルシスを感じてしまったが、意外とワタクシも暗示を受けやすいのかなと思ってしまった。ちなみに、帰国するやいなや会社で昇進したのだが、沐浴のご利益なのでしょうか。。


*明け方のガンガー


*沐浴する人達


*サドゥー
 ヒンドゥー教の修行者。傍目には、日長一日ダラダラ過ごしているようにしか見えないのだが。。


*バラナシの街
 この街は手強かった。方向感覚は良い方で道に迷うことは殆どないのだが、この街は迷った、迷った。
 また、旧市街からホテルに戻る時、渋滞(パキスタンの旗が振られていたからイスラム教関連のデモか
 何かだと思われる)に巻き込まれ、何もなければ10分程度のところ、2時間半もかかったり、客引きも
 凄いし、まあ何かと大変だった。でも、面白い。最低でも1週間程度滞在して徘徊したい感じの街。


*野良牛?
 これもバラナシの旧市街。インドでは年間3万人が狂犬病で死亡しており、その数は世界全体の
 80%を占めているらしい。占めすぎだろ。。犬のみならず、動物との接触には気をつけました。


*タージ・マハール
 ゴミゴミしたインドにあるとは思えない代物で、壮麗という言葉がピッタリ。まあ、しかしよくこんな
 ものを作ったものです。マハラジャの凄さを感じますね。



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