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COLUMN
ユニクロ

2001.10.8


ユニクロが売れている。物が売れない時代に売れている。僕は6年前くらいにユニクロで買物をした。当時はスポーツ系のチャンピオンとかキャラクターもののTシャツとかが主体で得体のしれない、良くわからない存在だった。店先では今と同じ旗が揺らめいていて何故かYMOの散開ライヴの旗と似ているな、といつも感じていた。商品は縫製や生地が悪い印象があった。
2000年の冬くらいにフリースが大流行し、ネット上でも特別な色が扱われ話題になった。TVでは、洒落たCMに普通っぽい人たちが出てなんだかイメージが合わなかった。ラジオや雑誌のメディア上でもかなりの話題となり、僕も気になり始めた。
やがて冬は終わり、夏がきた。何かのついでで立ち寄ったユニクロは昔と同じだった。店内の内装は殆ど変わっていない。商品は定番っぽい型をたくさんの色や柄で揃えている。いまやその殆どが自社ブランドに転向していた。その商品とは、独自の素材を用いた画期的なもので縫製はかなりのレベルまで良くなっているし、装着感というか着心地も良い。
ある日、HP上でカタログの無料送付を申し込んだ。これはコンビニで売っていた本のようだった。無料なので軽い気持ちで申し込んだ。フォームに"今後ユニクロより、商品のご案内をメールでお送りしてもよろしいですか?"と書いてあったので。希望することにした。申し込んだ本が届く前に店頭で発見し、頂いた。ファッション雑誌のようなカタログだった。商品の案内のメールも届き始めた。メールにはいつもオンラインショッピングの期間限定商品の案内というのがあり、かなりの値下げをされていた。
何度かメールをみるうちに、それが毎週金曜日送られて、土日の限定が多いことに気付き始めた僕は店頭に行ってみた。すると、店頭でも殆どの商品がメールの案内通りの値段で販売されていた。そして限定商品と言うのは、普通のアパレルの安売りのように余りものやシーズン終わり間際だからやるのではなく、新製品もシーズン当初から随時やっていたのだ。そして、殆どの商品を1カ月から2ヵ月スパンで順番に安売りをかけていることに気付いた。つまり、メールだけをみて今、安い品物をHPでチェックすればあとは店に行って買うだけだ。もちろんシーズンの終わりに近づけば、更に安くなる。やがて郵送でカタログが家に届いた。
これは、面白い現象だと思った。安く買える一定の法則、攻略法があった。普通の値段で売っているものを購入してしまうと2ヵ月以内に安売りしている。損した気分だ。そんなわけでユニクロは、買物好きな日本人の心を捕らえてしまったようだ。難点を言えばユニクロ着てる人多すぎ…ってこと。そのくらい、気がつけばユニクロで買物している人が多い世の中になっていた。

© 2001 Techie & K