Mille Fleur Flower Design 通信 vol3. Augミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室) 9月号 コスモスが店頭にラインナップし、まだまだ暑さは残るものの、確実に季節は 秋にシフトしております。 暑さを言い訳に後回しにしていたこと、本の整理、 部屋の片付け、そろそろ手がけなければなりませんね。 食欲の秋、読書の秋、秋の夜長、と刻々と移りゆく自然の様(さま)に身を寄せ ゆっくり楽しめる大人の季節ですが、花のマーケットは以外に短いのです。 オペラシティでは9月を終えると巨大ツリーの土台造りが早々に始まり、追われる ように、クリスマスに向けてのカウントダウンがスタートします。(当方所在の目の 前がオペラシティなので…著いてしまいました。) そして11月からチュ−リップも顔を見せ、もうどんどん春の花がひしめきだします。 純粋に秋100%というのは実際今月だけなのかもしれません。 吾亦紅、キキョウ、コスモス、ナデシコ、ススキ 秋を代表する花々は茎のライン をいかしたあしらいをすると、きれいにまとまります。和かごでなくても今ブームの アジアンバスケットに生けると、インテリアに馴染みます。 レッスンで製作後、仏様の花みたい・・となんとも言えない表情の方、その時こそグリーンで表情を 付けるとジレンマから脱出できるかもしれません。 モダンに見せようと派手めの花をあわせると、ちぐはぐになってしまいますからご注意を。 決してでしゃばることのない控えめですが味わいのある花々をどうぞこの季節、堪能下さいますように。 花、枝 花材を手にした時、これだ!という部分が必ずあります。 枝ぶり、葉の付き、花の色、その着眼した使いたい「線」「塊」に光をあて、余分な枝、葉は 切り落とし、さらに加工して、曲げたり延ばしたりして理想的な形に仕上げていき ます。 それ以外は徹底的に整理します。勿体ない、とそのままにしておくのは 厳禁。 ひとつを取り、全てを捨てる、潔さも必要なのです。 花生けに必要な技巧は、「切り」「矯め」「留める」。につきます。切って切って とことん切り落とし、折れても折れても矯める技術を磨き、そして、花器を使い 花を留めていきます。 折らなければ、ここまでという按配がつかめませんし、切 らなければ、失敗もできません。 そうして産みだした、花は花器と出会い、偶然が 必然となり、それぞれの役割を担いながら、ハーモニーを奏でるのです。 |
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