Mille Fleur Flower Design 通信 vol5. Novミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室) 11月号 紅葉した枝ものが店頭にならび、日増しに水が冷たく感じられる今日この頃 冬の到来ももう目の前ですね。 それと同時期にお花の状態にもある変化が 突然見え始めました。 花の水が取り替えてなくても、全然濁っていない、気がついたらもう 1週間以上花が生き生きと咲いている。こういう変化って徐々にというわけではなくて、突然ふとやってくるのだなぁ と感心してしまいました。 お花の開き具合に一喜一憂していたことが嘘のように、寒さと共に、お花の時間はよりゆるやかな時の流れを 楽しめる分、とても得した気分になります。 春には白いふさふさの小花を枝いっぱいにつけて売られていた雪柳の枝ですが、最近は真っ赤に紅葉した枝に 様変わりしてお店に出ています。 雪柳の枝は適度にしなりがあって、矯めがきくので、デザインのアウトライン取りや、 動きを出す花材として有効です。 しかし、紅葉している枝葉は実際生命力をほとんど失うその一歩前の状態なので、 ぱりぱりと乾燥して、利用できなくなってしまうのも大変早いです。 雪柳に限らず、紅葉した葉ものは買ってから、 もち帰る場合だけでも、気がついたら、落下し始めるので水を含んだティッシュで葉を押さえて 乾燥に気をつけなければなりません。 庭にだして日光浴させていた、観葉植物は、南国うまれのため、寒さが苦手。 そろそろ屋内に移動させなければいけません。 秋植えの球根は冬を経験してこそ芽がでてくるので、鉢植えも戸外に置いてまだ遠い春を迎える準備をします。 お花が葉の先々までピンとして、水が行きわたっている状態を 「水があがっている」 逆に、葉っぱがくったりしていて、 花首も心なしか垂れている状態を 「水がさがっている」といいます。 お花を生けるのに少なくとも一昼夜水に自然に漬けておけばほとんどのお花は再生します。 バラが暫く水が上がらず、花首もくったり垂れてしまうと、あわてて水揚げを施しても手遅れの場合が多いこと、 お気付きかもしれませんが、花首のところが細くしおれていなければ、まだ間に合います。 花は茎の切り口の所からだけでなく葉からも始終水分を吸収しています。ぬれた新聞紙で花をくるりと包み、深水に 漬けて様子をみます。 水を深く張ることで上へ上へと向かう圧力も高まり、より水を吸収できるのと、葉からの水分補給で ゆっくりとですが、元気になります。 |
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