COLUMN | ||
夜のパンダ | ||
2001.10.19 |
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夜の駐車場は静かなもの。うちの駐車場は真夜中になると照明が半分に落ちる。非常に暗い。 ひさしぶりに真夜中の駐車場に車を駐車する。広い駐車場に誰もいない。昼間の駐車場と雰囲気が異なるのは、明るさの問題が勿論あるが、停まっている車のせいのようだ。昼間みかけない車が夜の遅い時間には停まっていて、ひさしぶりにそれをみると見慣れない車も停まっている。僕はあまり車に興味がない。どちらかというと乗りたくない。しかし、必要に駆られて仕方なく乗っている。 僕の隣には滅多に車は停まらない。月に2度程週末に停まるだけだ。このときは大きな高級車が停まる。夜になると僕の車の前の空き地に違法駐車の車が良く停まる。こうなると、何度も切り返し、駐車しないといけない。自分の駐車場に入れるのにこんなにも苦労しないといけないのだろうか疑問を感じるときがある。昼間なら管理人に相談する。しかし、夜の駐車場。誰もいない。 こんな苛立ちを感じるときに人気がないと報復攻撃に出たほうがいいような気がしてならない。蹴りを入れたくもあるし、傷を入れたくもある。そのくらい迷惑だということで良識のある小市民の僕は何もしないが、そんな心情。ちょうどベランダの下に位置する迷惑駐車。上から卵を落とそうかとも考えた。何もしないが、そんな心情。駐車した本人には、まず会えない。来客者用の駐車場があるにもかかわらず、このような愚行は許せない。 と、苛立ちながらエントランスの脇まで歩くとそこには、パンダのような風貌の猫がいつも丸まっている。通称パンダ猫と呼んでいる。いつもそこにいるが、野良猫ではないらしい。パンダ猫をみて我に返り、そんな苛立った自分に恥じて、冷静を取り戻した。 |
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