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COLUMN
めんくい

2001.11.11


博多の人は麺が好き。中でもラーメンには特別な思いがある。
長浜というところに有名なラーメン屋街がある。地元の人間は殆ど行かないが、安いので学生の時分によく行っていた。店の扉を開けて中に入ると同時に
「はい!いっぱぁーい!」
と、勝手に。非常に元気良く注文されてしまう店があった。(今も健在で、何故かお客が入っているが、味は時間帯によって異なる)博多の人は、僕も含めて堅麺好きな人が多いので、それに対し
「カタねー!」
と言い返さないと大変なことになってしまう。それが、長浜ラーメン道だった。そして、麺を食べ終わるタイミングを見計らって
「替え玉カタでー!」
と、これまた元気に宣言する。カタさにも拘らなければいけない。カタ麺を頼んでやわい麺が出るラーメン屋には二度といかない。牧のうどんという福岡では有名なうどん屋でも多くの人がカタ麺を注文する。
ある日、会社の同僚とラーメン屋に行ったとき、事件は起こった。
「俺、ナマね」
ん?麺のカタさを尋ねられて、そう答えたので、何を言ってるのと問いただすと、生で食べるという。あまり見かけない。他にも針金とか用いられることがあり、…のように硬いという意味らしい。これは意外と多い。
博多のラーメンは麺を食う、といつも教えられ育ってきた。替え玉をしないとダメだと教育を受けた。これが博多のラーメン道。ある日、替え玉をしていないラーメン屋に入ってしまった。戸惑いながら仕方なく大盛を注文すると、殆どの客が大盛を注文していた。
と、こんな話をしていると美味い麺が食べたくなる。

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