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COLUMN
ICQ

2001.11.12


僕がインターネットを始めたばかりの頃、99年の春のことだった。ネットで知り合った友達から教えられて、ICQというものに出会った。スラングのようなもので"I seek you"という意味の込められたメッセンジャーソフトだ。
そんなメッセンジャーなんて知りもしない僕にとっては、言われるがままにソフトを入れてみただけだった。インストールするとイキナリメッセージがダイレクトで入ってくる。なんと僕がPCに電源を入れてICQのインストールを済ませたのが相手にわかっているのだった。初期のソフト上では英語やローマ字日本語でしか話せない。フォントが文字化けする。やがて、その奇妙なソフトで奇妙な出会いや体験を積み重ねていった。日本人の友達と英語で会話しながら、ICQに日本語パッチを導入し、日本語OKになった。
PCの電源を入れると自動的にICQの電源が立ち上がり、登録されている相手にオンラインで知らせがいってしまう。スタートメニューから削除した。
ランダムモードというのがあって、世界中からのアクセスを有効にするといろんな人がガンガン入ってくる。いろんな国のいろんな人と話した。アルゼンチン・台湾・香港・カナダ・アメリカ・アルゼンチン・ブラジル・イギリスなど。しかし語学力がついていけず、ICQを入れることに疲れ果ててしまった。
しかしながら、ICQでそんなことをしているときほどインターネットで世界中にアクセスしている実感が沸くときはなかった。いろんな国のあったことも無い人に写真を交換したりすることはとても感動的だった。英語の勉強にもなる。心と時間に余裕があるとき、ICQで世界とつながるのも悪くない。

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