COLUMN | ||
世界の犬・猫博覧会 | ||
2001.11.17 |
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福岡ドームで『世界の犬猫博覧会』という名のイベントがあった。娘がペット好きなので連れて行った。広い会場でドッグレースや土佐犬がみれると勝手にイメージしていた。世界のというタイトルからしていろいろな国のみたこともないようなものがみれると思った。喋る犬とか、足し算する猫とか。かねてからスケジュールを調整し、前売りを購入して準備も完璧、娘の笑顔を写真に撮るんだとはりきっていた。 ドームへ到着すると日時を誤ったかのように気配がなかった。おかしい。一番近いゲートへ向かうと、広いゲートに人1人通るのがやっとの狭い出入り口を設置して小さく『世界の犬・猫博覧会』と書いてあった。どうも、僕のイメージとは違う。先日、『国際雑貨見本市』に行ったときは、大混雑ですごい人だかりだった。しかし、中へ入ろうとする気配がない。ドームの入り口の階段で女子高校生が数人弁当を食べている。今思えば非常におかしな風景だ。 入り口を入った直後だった。ベビーカーを預かると言い出した。なんと、ベビーカーの持ち込みができないと言うのだ。娘はまだ立てない、歩けない。であれば、来なかったのに。騒ぎ立てるのもみっともないので、ここは譲って従うことにした。娘のためだ。 となると入り口付近に用はない。会場を目指すが、どこが入り口なのかさっぱりわからない。とりあえず中まで入ろうとするが、この入り口はスタンドの観客席用のはず。中に入ると屋根の閉じた状態のやはり観客席。球場の人工芝はすべてめくられて、冷たいコンクリートの床。観客席の一番前まで降りると階段で会場まで下りられた。中は会場が広すぎるのか閑散としている。客は想ったより多い。 犬の風船や綿菓子、お面とテキ屋が並びなるほど博覧会ぽい。 少し行くと大きな馬のぬいぐるみがあった。しかし、良くみると動いている。ポニーだった。みとれているとコンパニオンの人が普段着で近づいてきた。僕のイメージしていたコンパニオンじゃない。彼女は西戸崎に乗馬クラブがあって馬に乗れますよと言った。否、犬をみにきて馬に乗れと言われても困る。別のブースでは、ダチョウやラクダ、羊がいた。 ようやく犬猫をみつけ、眺めた。犬猫たちは、檻に入れられてビニールをかぶせてあるものもある。なんだかペットショップのようだ。しかも、いらっしゃいませと店員がいてそれぞれの檻に値段が付いている。これって…ペットショップそのものだった。数箇所にわけて犬猫を置いているブース自体がペットショップだった。なんということだ。ペットショップに行くのならわざわざチケット買ってドームに来る意味がなかった。流石に種類数だけは多い。 ふれあいを求めて放し飼いしているところに向かった。大きな檻に今度は人間と10匹前後の犬が入っている。そして20分500円と商売をしている。檻の中を覗くとシートに小便をしていた。わりと大きい犬もいて娘にはまだ無理とみた。 このイベントの主催者の意図するものと来場者の求めているものにズレを感じたのは僕だけではないはず。カメラ片手に歩いていた人が多かったが、檻の中の犬と写真を撮っていた。そんな写真が撮りたかったのだろうか。イベントだからもう少し犬のショーとかやるべきだ。TOYOTAの車を展示販売していたが、車を買いに来る人がいるのだろうか。少なくとも今の内容では、博覧会ではなく即売会にするべきで絵画の展示会に行ったような後味の悪い気分になった。 |
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